知育人形として愛されてきたぽぽちゃんが生産を終了すると発表がありました。
ネットでは、悲しみの声や驚きの声があがっています。
売上減での撤退、そして会社の決定出そうですが、アラサー・アラフォーの世代からするととても寂しいニュースですね。
どうして売上がここまで減少してしたったのか、その理由を解説します。
ぽぽちゃん生産終了
ぼぼちゃんの生産終了が、公式サイトで発表されました。
ニュースによると、ぽぽちゃんの生産会社であるピープルは、なんと営業利益が前年比99.2%減。
新事業へ集中するために、利益が見込めない事業を終了するとのことです。
それが、自転車シリーズとぽぽちゃんでした。
ピープルはこの日の取引終了後、24年1月期第1四半期(1月21日~4月20日)の決算を発表。売上高は前年同期比28.8%減の10億1100万円、営業利益は同99.2%減の100万円と大幅な減収減益で着地した。
米国向けで前年同期にイレギュラーな大量注文があった反動が出たほか、国内販売も値上げの影響で減少した。同時に上期見通しを発表し、売上高を前年同期比42.7%減の23億6100万円、営業利益を同83.4%減の6700万円とした。同社では新事業へのリソース集中に向けて利益成長が難しいカテゴリーを終了させるプロジェクトを進めており、自転車シリーズの製造終了を既に決めたほか、第2弾として今下期をメドに人形商品「ぽぽちゃん」シリーズを終了させるという。
引用元: https://news.livedoor.com/lite/article_detail/24347018/
売上減の理由
ぽぽちゃんの売上減の理由は10個考えられます。
- 少子化の影響
- デザインが古い
- 「幼い母性を育む」というキャッチコピーが時代遅れ
- リカちゃんメルちゃんなど他の子が人気
- 他の人形の服がポポちゃんは入らない
- 取り扱い店の減少
- お人形遊びの衰退
- デジタル機器の発達
- フリマサイトやリサイクルショップの普及
- 円安の影響
少子化の影響はもちろんありますが、デザインやキャッチが時代に合わなくなってきたことが大きいように感じます。
戦略的な部分でも他社と差が出てしまったのかもしれませんね。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
少子化の影響
まず考えられるのか、単純に子どもの数が減っていること。
出生数は年々減少しており、ついに2022年には80万人を下回りました。
購入を望む子どもがそもそも減っているので、需要が落ちているという問題はあります。
デザインが古い
地味、暗い、怖いという声も見られました。
25年前のデザインのままなので、無表情のように見えるようです。
リアルではあるのですが、横を向くと目が閉じるなど、生々しさに泣いてしまう子もいるようで、デザイン的にも需要が落ちてしまったと考えられます。
生産終了ではなく、令和風にリニューアルという手はなかったのでしょうか?
「幼い母性を育む」というキャッチコピーが時代遅れ
子育て=女がやるもの、という風潮はどんどん変わりつつあります。
もちろん女性が出産する以上メインでやる育児もあるのですが、男性の育児休業も昔に比べたらだいぶ促進されました。
イクメンという言葉すら嫌われ、令和ではあまり聞きません。
「育児のメインがママである」ということを示唆するような広告は炎上する傾向にありますし、幼い頃から母性をというコピーは少し時代遅れかもしれませんね。
リカちゃんメルちゃんなど他の子が人気
リカちゃんやメルちゃんなど、他の子の人気が凄まじいですね。
リカちゃんはサイズが小さく、とにかくおしゃれ!
大人が楽しめるブランド「LiccA」まで登場して、かつて子どもだった大人たちがそのままコレクターになっています。
メルちゃんは少しメイクをしたようなお顔立ちで人気ですし、レミンちゃんやソランちゃんはディズニーとタッグを組んだ人気商品。こちらも少しアニメっぽい顔立ちをしていますね。
他の人形の服がポポちゃんは入らない
バンダイはメルちゃん規格で、レミンちゃんやソランちゃんを制作したため、ここはお互いの服が使える
はメルちゃんと規格が一緒なのでどの子の服も着回しができます。
取り扱い店の減少
ポポちゃんの取り扱い店舗は、関東ですらもう4店舗しかありません。
- 埼玉県「まちのおもちゃ屋 丸見堂」
- 茨城県「ジョイショップ タグチ」
- 栃木県「福田屋百貨店 宇都宮店」
- 栃木県「福田屋百貨店 インターパーク店」
それに比べ、メルちゃんは有名なトイザらスをはじめ、銀座の博品館、松屋銀座など、東京だけでも20店舗の取り扱いがあります。
デザインの古さや他の人形との互換性のなさは、店舗の仕入れにも大きく影響していたようです。
お人形遊びの衰退
そもそも最近はお人形遊びをしている子やおままごとをしている子が少ないように思います。
女の子同士が集まって静かに遊んでいるという光景が少なくなりましたね。
また、前述のリカちゃんもそうですが、シルバニアなど、大人が一緒に楽しめるサイズの小さなシリーズは人気が根強いように思います。
デジタル機器の発達
赤ちゃんのお世話という遊び以外の選択肢がとても多い時代になりました。
動物や赤ちゃんのお世話ですら、アプリでゲームがありますね。
近年は小学校でもひとり1台タブレットが配られる学校も珍しくなく、タブレットやスマートフォンなどの電子機器は子どもたちの生活に欠かせないもの担っています。
知育アプリやゲームが発達し、動画サイトやサブスクも多いですよね。
保育園や幼稚園でも当たり前のようにYouTubeが活用されています。
フリマサイトやリサイクルショップの普及
メルカリを初め、特にコロナ禍以降、ネット上に多くのフリーマーケットサイトが普及しました。
また、SDGsが掲げられるようになってからリサイクルショップの活用も多いように感じます。
BOOK OFFのように、おもちゃをリサイクルするHOBBY OFFもありますね。
Yahoo!ニュースのコメント欄でも、ぽぽちゃんの生産終了を悲しみつつ「フリマサイトで買って大事に遊んでいました」という内容の投稿が散見されました。
リサイクルは環境にはとても良いことですが、企業として売り上げ減には大きく影響したように感じます。
円安の影響
部品の販売元や製造が海外であれば、円安の影響も大きいでしょう。
たくさんの企業、そして一般人ですらかなりの影響を受けていたので、大きな会社ほど損益は大きかったのかもしれません。